Computer Graphics(以下、CG)は、ディスプレイ上に現実世界と同じ3次元の状態で情報を視覚化する技術である。
一般的には「ディスプレイ画面の中に3次元の仮想空間がある」ように認識するが、工学的に説明すれば「コンピュータの仮想3次元空間にあるオブジェクトを、ディスプレイという2次元平面に描画する数値計算」である。CGの核となる技術はコンピュータを利用した情報処理技術であり、その研究分野は画像処理(Photoshop等の技術)や画像認識技術(動きの解析、文字の解析等)と同様にコンピュータサイエンス(計算機科学)に含まれる。
CGを含む画像情報処理技術の応用範囲は広く、映像やゲームといったエンターテイメントの分野だけでなく、パイロット訓練用の飛行機シュミレータ、ビジュアライゼーション(物理現象や気象現象等の情報の視覚化)、MRI(magnetic resonance imaging:核磁器共鳴画像法)やCT(Computed Tomography:コンピュータ断層撮影)といった医療機器にもなくてはならない技術である。
MRI(核磁器共鳴画像法)によって撮影された頭の頂部から下へ向けて連続撮影したものを映像化したもの
参考文献:
・明解3次元コンピュータグラフィックス 荒屋真二著共立出版
・コンピュータ・グラフィックスの歴史 大口考之著 フィルムアート社
・コンピュータグラフィックス CG-ARTS協会
・コンピュータサイエンス e-Learning System 甲南大学