デジタルファブリケーションとは、3Dプリンターやレーザーカッターといった工作機械を使ってコンピュータのデジタルデータから実体を出力する技術のことを呼ぶ。
特に、近年の3Dプリンターの高性能化、低価格化によって今大きく注目され、クリス・アンダーソンが執筆した「Makers」をきっかけに大きなムーブメントが起こっている。オバマ大統領が一般教書演説で触れたことにもあるように、モノづくりの根底を変える革新的なテクノロジーとして大きく注目されている。
3Dプリンターは、コンピュータの中のデジタルデータ、つまり3DCGのモデリングデータから実体を出力することができる。このことにより、CG技術はディスプレイ上の映像コンテンツや視覚情報を生み出す技術だけでなく、実体を出力するための形状データとしての扱われるようになったのである。
そして、3Dプリンターが可能にするものは、これまでの制作工程を置き換えるだけではない。継ぎ目のないモノの中にさらにモノを出力したり、人の身振りをデータにして形状化することもできる。家庭に3Dプリンターが普及すれば、モノの販売や物流が大きく変わるだろう。その可能性は今もなお広がりつづけている。
下図はSupabold社が提供しているFluid Vase。インタラクティブな流体シミュレーションシステムを利用して花瓶の形状を作ることができる。完成物の製造、受注も含めたサービス。
また、現代美術家の名和晃平氏は作品制作に3Dプリンターを利用するなど、工業製品だけでなくアートの分野にもデジタルファブリケーションの動きが浸透しつつある。
こんなのもある。3Dプリントが可能なペン「3Doodler」(doodleとは落書きの意味)
<参考URL>
・3Dプリンターに関する記事(IDEA★HACK)
・メイカーになりたい人のための3Dプリンター購入ガイド(WIRED)