10. ビデオ用三脚の使い方

ここではビデオ用三脚について解説する。

映像メディア室ではいくつかビデオ用三脚が用意されているが、本演習ではLibec TH-650Libec LS-22DVについて紹介する。

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ビデオ専用の三脚と写真用の三脚で大きく異なるのは「ボールレベラー」の機能である。ビデオ撮影時に多用する「パン」(カメラを横に振る)というカメラワークでは、カメラを水平に調整しておくことが前提である。ボールレベラーを利用することでこの水平出しをすばやく行うことができ、撮影を効率良く行うことができる。上図のTH-650DV、LS-22DVは、両方ともボールレベラー式の三脚である。

三脚には小型なものから大型のものがあるが、カメラの重量に合わせた三脚を選択する必要がある。Canon XF100はおよそ1.3kgであり、TH-650DV、LS-22DV両方とも対応できるのがわかる。すでに紹介した業務用カメラのSONY DSR-300はバッテリーも合わせると5kg程度であり、上記の三脚では安定して撮影することが難しい。

TH-650DV、LS-22DVで大きく異なるのは「カウンターバランス」の機能である。カウンターバランスは、パンと同様に重要なカメラワークである「ティルト」(カメラを上下に振る)を行う際に重要な機能である。このカウンターバランスをカメラの重量に合わせて調整すれば、カメラを下方向や上方向に傾けた状態で止めてもそのまま固定することができる。この機能によって、力を入れずに繊細なカメラの動きを実現することができる。

実際の動かし方については、演習で解説する。